FC2ブログ
      一年前の今日。
      2014 / 04 / 04 ( Fri )
      (※今日の記事は犬には関係しません。)





      小雨がパラリしていた今朝の東京ですが、

      先ほどから陽が顔を出し始めました。

      foodpic4744531.jpg





      foodpic4744534.jpg





      1年前の今日は、とてもよいお天気でした。

      ひばり囀る春うららかなその日、

      一頭の葦毛馬が息を引き取りました。

      それを決断したのは、私です。


      foodpic4744510.jpg



      朝4時に牧場から電話がかかってきたとき、

      bad newsだと、察知しました。

      早朝、馬房で倒れた愛馬をみんなでなんとか立ち上げようと試みたが、

      起立できない、という知らせでした。


      推定年齢30歳以上の大柄の馬。

      それが何を意味するか、瞬時に悟りました。


      すぐに東京から牧場に駆けつけ、3時間後に愛馬と対面しました。

      内心、自分は最期に間に合わないのでは・・・との思いでいました。

      なぜなら、私はこれまでの人生で一度も、ただの一度も愛するものたちの

      最期に立ち会うことができずにいたからです。

      どれほど願っても、叶いませんでした。

      両親や先生の口から、思いもかけないタイミングで告げられる。

      この連続に、(自分は業が深いに違いない)

      そう思わずにはいられませんでした。



      去年の今日も、覚悟して牧場に赴きました。


      ところが愛馬は、生きていました!生きてくれていました!



      横たわり、時に四肢をばたつかせつつも、しっかりした目をして。

      幸い身体面の痛みはそれほどないようでしたが、

      起立できない精神的恐怖、不安、ストレスは甚大でした。





      馬を持つ、と決めた時、いつの日か自分が愛馬の「最期の時」を

      決断することになると覚悟していたつもりでした。


      でも、いざ必死で起立しよう、生きよう!ともがく愛馬の姿を

      目の当りにして、ヤワイ覚悟はいともかんたんに揺らぎました。


      (身体の苦痛がないのであれば、このまま自然に旅立たせて

       あげられないものか・・・。)


      「その時」の決断を、全幅の信頼をおく牧場主に一任したい、とさえ

      思いました。


      でも、しばらく愛馬を見ているうちに、はっきりわかりました。


      誰かが、決断しなければいけない。

      それができるのは、オーナーである自分以外にいない、と。



      仕事を言い訳に、ほとんど顔を見せることもなかった

      無責任極まりないオーナーでしたが、彼は他の誰でもない私の馬でした。



      彼の30年に渡る馬生において、本当にたくさんの方が、彼を可愛がり、

      愛しました。

      大きな大会で華々しい成績を残した、いわゆる名馬ではなかったけれど、

      これほど「功労馬」の名にふさわしい馬も、そういないと感じます。


      その馬の最後のオーナーであったことを、心から自慢に思います。


      引退後、余生は静かに穏やかに過ごさせたい、という私の希望で

      クラブには彼の行く先について、他言無用でとお願いしました。

      それでも、風の便りで噂を耳にされた方が、りんごや人参を持って

      時々彼に会いにきてくださったと、牧場主から伺いました。


      よかったね、DD。

      でもお前は、そうしてもらうに十分値することを

      私やたくさんの人たちに与えてくれたのだよ。



      私はいつもそう思っていました。

      今でも、そう思っています。


      20130416170953355_2014040410245303b.jpg



      果たして天国が存在するのか、私にはわかりません。

      が、もし存在するのだとしたら、そこは「会いたい相手に会える場所」

      ではないかと勝手に想像しています。


      ですから、もしいつの日か私が天国にたどり着けたなら、

      そこでは、ひょろり背の高い白いお馬さんが、広い広い牧草地で

      のんびり草を食んでいることでしょう。

      そしてその傍らに、黒いコリーがいるに違いありません。

      foodpic4744512 (1)



      いつも、心に。



      にほんブログ村 犬ブログ 犬のいる暮らしへ
      にほんブログ村

      12 : 18 : 04 | お馬さんの話題 | page top
      わたしたちの、楽園
      2014 / 03 / 09 ( Sun )
      ※本日の記事に犬は登場しません。
       馬にご興味のない方は、スルーくださいませ








      お休みをいただいて、朝から久方ぶりに牧場へ。

      foodpic4634409.jpg



      foodpic4634395.jpg



      foodpic4634396.jpg



      foodpic4634284.jpg
      ん?何やら白きものが・・・。




      ズームアップ。
      foodpic4634292.jpg




      foodpic4634438.jpg
      この子は、おそらく雪じろうの兄弟猫かと。
      (雪じろうは、当時愛馬のいた厩舎上で、
       野良母さんが産み落とした子猫の一匹です。
       経緯は不明ですが、馬房の通路にただ一匹落ちていたのを
       私が保護しました。)





      たくましく、がんばって生き抜いています。
      foodpic4634289.jpg






      一日も早く、春らしいあたたかい日差しに恵まれますように。
      foodpic4634286.jpg





      ちなみに、自室に飾ってあるお気に入りのドアマット。
      foodpic4634320.jpg




      を、彷彿とさせる、2ショットでありました。
      foodpic4634588.jpg





      来月で27歳になるこの子が、こちらの牧場に転厩したのは、
      2005年の1月29日。
      foodpic4634312.jpg
      今思えば、ベリーが山梨のケネルで1歳の誕生日を迎えた日
      だったわけですね。





      それまでお世話になっていた埼玉の牧場でも、本当に良くして
      いただきましたが、片道6時間の距離は予想以上に遠かった・・・。
      foodpic4634295.jpg





      実は転厩直前に、運悪く厩舎仲間のお馬さんのウィルス性下痢が
      伝染してしまい(多頭放牧のデメリの一つはこれ)
      1ヶ月の治療を経て、げっそり痩せこけた身体で
      こちらの牧場にやってきました。
      foodpic4634310.jpg
      馬着を脱がし、痩せ細った馬体をはじめて目にした瞬間の
      牧場主(以下おじさん)の驚愕の表情を、今でも覚えています。





      後日、牧場に搬送してくださった方がおっしゃいました。

      「正直、あの状態で回復は望めないだろうと思った。」と。






      その4か月後。
      FH000016.jpg
                     (2005年5月31日撮影)


      眩しいほどに若々しい、見違える馬になりました。



      それから9年。



      一度も風邪も引かず疝痛にもならず、怪我も脚部故障も
      若い頃に痛めた腰も悪化せず、あと1か月で27歳になろうという今日も
      いつもと変わらず、のんびりと、おじさんが牧草地に蒔いてくださった
      牧草の生えかけを選んでは熱心にもぐもぐ食んでいました。

      foodpic4634282.jpg





      おじさんの奥様のご実家から毎年お分けいただく
      食べきれないほどの人参がお昼ごはん。
      foodpic4634306.jpg

      のどかに、それは美味しそうに草や人参を頬張る
      愛馬を眺めつつ、恵まれて在る今を噛みしめます。


      かつて、知人が私に言いました。

      ここは地上の楽園ね、と。


      頭上でひばりのさえずりを聞きながら、
      無類の馬好きのおじさんの、馬への並々ならぬ愛情と熱意、
      365日たゆまぬ手入れで維持された、まぎれもない楽園だと思いました。




      午後から、どうしても外せないご用事でお出かけになった
      おじさんをお見送り。

      foodpic4634317.jpg




      foodpic4634315.jpg
      おじさんのお戻りまで、HiromiさんとGenさんが、
      一緒にお留守番してくれます。


      私が、遠い東京で安心してお仕事に励めるのは、
      おじさんを筆頭に、こよなく馬を愛し、手間を厭わず、
      自分の馬と分け隔てなく大切にケアくださる
      ホースマンの皆さんのおかげです。


      チームウィルの影のサポーターの皆さんに、
      心からの感謝を込めて。



      にほんブログ村 犬ブログへ
      にほんブログ村

      16 : 42 : 44 | お馬さんの話題 | page top
      疲れたときの、馬づくし。
      2013 / 10 / 26 ( Sat )
      「お気をつけてお帰りくださいね。」


      ゆうべ、雨の中お迎えにみえたママとフィンちゃんにお別れしたしばらく後、
      多くお代をいただいていることに気づきました。

      あわてて後を追いかけるも、だいぶ前方に見える二人の姿。

      傘の下、寄り添って歩く「一人と一匹」。

      その後ろ姿を眺めつつ、ほんわか温かい気持ちになりました。

      この仕事を選んで、よかったなぁ。

      そう、思いました。

      4103072114_64923c3bb3_20131026124343258.jpg
      [photo by las - initially]

      (またまた私信)
      フィンちゃんママへ、

      明朝おめにかかった際に、多くお預かりした千円を
      お返しいたします。すぐに気づかず、失礼いたしました




      illust3762_201310251238231ca.png





      ちょいと疲れを感じた時、私はきまって馬を見たくなります。

      牧場に足を運ぶことができれば一番よいのですが、

      ここのところなかなか難しい。

      そんな私の最近の友は、flickr。

      冒頭のお写真のカメラマンさんによるお馬さんのお写真が
      個人的にとても気に入りました。


      5543770115_4d1896fca3.jpg
      [photo by las - initially]






      5047404008_692424fd28.jpg
      [photo by las - initially]






      5880696788_25e0acbacf.jpg
      [photo by las - initially]






      4935411023_20506efe02.jpg
      [photo by las - initially]






      9538109244_a0eb857253.jpg
      [photo by las - initially]






      9538022232_f418eac654.jpg
      [photo by las - initially]






      3540165361_e363e5e18f.jpg
      [photo by las - initially]






      3540974094_8415b69a42.jpg
      [photo by las - initially]






      6608427653_8030ea722b.jpg
      [photo by las - initially]


      写し手の、馬と彼らを愛する人々に注ぐ眼差しの柔らかさを感じます。







      その昔、牧場に遊びに来てくれた友達が、牧場の馬たちの写真を
      撮ってCD-ROMにしてくれました。

      その中には、当ブログにも何度か登場しているアグネスの
      お写真もありました。
      アグネスのオーナー、Uさんはたいそう喜ばれ、
      こうおっしゃいました。


      「アグネスらしさをよく捉えていただけて、本当にうれしい。
       こういう表情をカメラにおさめてくださる方は、ごく僅かなの。
       写し手さんが、アグネスと私を好意的に見てくださっているのが
       わかります。」


      その時の私には、(ほお、そういうものか・・・)程度で
      あまりピンとくるものがありませんでした。


      ですが今は、Uさんのおっしゃっていたことがわかる気がします。

      被写体への「想い、共感、愛情」は、自然と写真ににじみ出て
      くるものなのかもしれません。

      そんなことを、las - initiallyさんの撮影した馬たちを
      眺めながら思いました。


      とても楽しませていただきました。
      las - initiallyさんに感謝!

      ※彼女の他のお写真も素敵ですので、
       よろしければご覧になってみてくださいね。



      5780321783_0696e432ca.jpg
      [photo by las - initially]

      Thanks for your wonderful work, las - initially.
      I enjoyed it a lot!



      (追伸)

      ちなみに、つい最近出会ったこちらのブログ。

      frei 日々、犬と。

      ため息が出るほど美しく、可愛いらしいお写真の数々。
      そして、良質のエッセイを拝見しているかのような
      素敵な文章に癒しをいただく毎日です。

      ルークママさんとブログ村に感謝。



      (おまけ)

      foodpic4124248.jpg
      モフ男、撃沈。






      こちらの方は・・・・
      foodpic4124249.jpg






      起きてはりました・・・・
      foodpic4124250.jpg
      あい、もう撮るのやめます。


      ゴーちゃんのお泊りも、いよいよ明日まで。

      もう少し一緒にお留守番がんばろうね!



      にほんブログ村 犬ブログへ
      にほんブログ村
      16 : 00 : 37 | お馬さんの話題 | page top
      Forget-me-not
      2013 / 04 / 16 ( Tue )
      お久しぶりの代々木公園で、くうちゃんと。
      IMG_7230 (2)



      IMG_7231 (2)



      IMG_7241 (2)


      ぷりっぷり。
      IMG_7279 (2)



      IMG_7278 (2)


      IMG_7259 (2)



      IMG_7249 (2)



      IMG_7252 (2)



      くうちゃんは、
      IMG_7269 (2)



      本当に絵になるなぁ。
      IMG_7270 (2)



      いつも楽しい時間をありがとさんね。
      IMG_7254 (2)



      帰りしな、道端で目にした忘れな草。
      IMG_7291 (2)
      アスファルトの、ほんのわずかな隙間をぬってコンニチワしていました。



      illust1925_thumb_20130416174140.gif


      DDの初七日にあたる10日、牧場に顔を出しました。

      1週間前のあの日と同じく、ツツジ咲き誇り、ひばりさえずる
      うららかな日でありました。

      DDが毎日放牧されていた放牧場をテクテク歩いてみました。
      牧場の一番高い場所に位置し、大好きな仲間とおじさんが
      一望できる絶好の見晴らし。
      吹き抜ける風が、とても心地よかったです。

      IMG_2714 (2)
                             2012年9月1日 早朝


      DDがいた証、ボロ(馬糞)がそこかしこにありました。
      (おじさんの牧場では、土壌の養分とするため、ボロはあえて
       一部残しておきます。)

      DDのボロを養分として牧草たちがすくすく育っていきます。
      その牧草はいつか他の馬たちの餌になることでしょう。

      CIMG0579 (2)
                            2009年9月24日 昼下がり



      毎年、放牧地の一角に咲くコスモスを、私は「アグネスのコスモス」と
      呼んでいます。
      CIMG0615 (2)
      DDと仲良くしてくれた紅一点のアグネスが旅立った07年の夏はひどい酷暑。
      彼女の厩舎前に植えられていた、牧場でただ一つのコスモスも
      枯れ朽ちてしまいました。

      ところがその翌年、彼女のいた放牧場にひょっこりコスモスが
      咲いたのです。
      どうやら彼女が蹄の裏にコスモスの種をつけ、放牧場に運んだ模様。
      だからこのコスモスは、アグネスの置き土産。
      そしてたぶん、彼女の「忘れな草」。


      昨年この「アグネスのコスモス」を、おじさんが一株
      馬頭観音さんの前に植え替えてくれました。
      たった一株なれど、ピンクの花をたくさん咲かせたのだそうです。

      「今年はその時落ちた種から、たくさんのコスモスが咲くわよ。」
      と、おばさん。

      ふと地面を見ると、はたしてコスモスと思われる小さな小さな
      芽が一つ、二つ顔を出していました。

      私の楽しみが、またひとつ増えました。


      CIMG0536 (2)



      今、この瞬間を十分に生きる - そんな旅を始めましょう、
      馬たちから教わったとおりに。

             クラウス・フェルディナンド・ヘンプフリンク


      画像 046 (5)
      よく生きた30年でした。
      あっぱれな、わたしの自慢の馬。
      ゆっくりおやすみ・・・・。







      23 : 39 : 56 | お馬さんの話題 | page top
      愛馬DDのこと
      2013 / 04 / 06 ( Sat )
      ※今日の記事は、DDを知る数少ない知人と自分そして
      馬好きの方に向けて 書いたものです。
       長い長い愛馬自慢ですので、どうか馬にご興味のない方は、
       スルーいただけますようお願い申し上げます。






      私には、ダイアモンドダスト(通称DD)という愛馬がいます。
      出会って15年になりますが、自分の馬にしたのは7年前。
      推定年齢30歳以上のおじーちゃん馬。


      若かりし頃、サラブレッドとしては大きめの体躯と素質を見込まれ、
      当時、内国産馬の調教名手とされた故星子友宏氏にセントジョージレベルの
      調教を受けた馬場馬。
      でありますが、これぞサラ中のサラ!なパッパラ気質。
      もし最盛期のDDに、私のような超絶へたっぴが跨ったりしたら、
      持って行かれるは弾け飛ぶはで危険極まりなかったことでしょう。


      在籍していた乗馬クラブではじめて会った15年前、
      療養中でいらしたDDのオーナーさんのご好意で、主に馬場馬術志向の
      会員のレッスンに配馬され人気を集めていました。

      私はDDのすらりとした白い体型も、どこか老獪で信用ならない性格・
      横顔も、乗り心地もなにもかもあまり好きにはなれませんでした。

      でも、はじめての競技会や試験、部内大会など節目節目に
      私の相棒役を務めてくれたのがDDでありました。

      特段思い入れもない馬は、偶然にも私がその後移籍したクラブに
      ひょっこり転厩してきました。
      当時のオーナーさんがDDを、管理・調教手腕を見込んだ馬場馬術専門の
      クラブに寄託されたのです。

      fhp190.jpg
      [photo from 乗馬日和]
      ※お写真の騎乗者は、フォレストママさん。


      DDはここでも、会員さんに愛され、クラブにも大事にされました。
      初心者には安心感を、中、上級者には馬場馬術の醍醐味、奥深さを教える
      ことのできる優秀なteaching horseとして、20歳を超えてなお
      現役で多くの人々を背に乗せ活躍するハッスルおじーちゃんでした。

      fhp151.jpg
      [photo from 乗馬日和]
      DDと私(2004年1月 ジモネ女史のクリニックにて)



      私がDDを、無理をお願いしてクラブから譲り受けたのは、今から7年ほど前。
      長年「無事是名馬」で通してきたDDの肢の調子が、クラブの手厚いケアにも
      かかわらず、おもわしくなくなってきた頃でした。
      お譲りくださったI先生には、ただただ感謝です。


      かつて苦手に感じていた相手は、その頃では私の乗馬ライフにおける
      一番の昔なじみになっていました。
      縁とは異なものですね本当に。


      平成18年、手入れの行き届いた牧草地が広がる牧場で、
      ありったけの愛情を注いでくれる優しい牧場主(通称おじさん)
      のもと、DDのご隠居生活がスタートしました。

      IMG_2655 (2)
      大好きなおじさんと。                   2011年1月4日撮影



      イタリアン、オーチャード、チモシー、クローバーなどなど牧草地でとれる
      多種類の新鮮な牧草を、ほぼ1年中口にすることができました。
      青草が取れない冬の間は、おじさんが夏場にせっせと刈り取り、天日乾燥して
      ごっそり貯蔵してくれていた乾草牧草に多種穀物をスペシャルブレンド。
      加えてこの時期、おじさんのご親戚の農家が毎年食べきれないほどの人参を
      馬たちのためにトラックで運んでくださいます。
      毎日毎日どれだけの人参を食したことでしょう!


      日中は広い放牧地を独り占めしてサラダバー三昧。
      贅沢なことに、寝藁もホームメイドの乾草牧草!
      ゆえに食いしん坊のDDは、夕飼い後、たっぷり投げ込まれる乾草青草を
      完食し、夜の間に寝藁までむしゃむしゃむしゃ・・。
      だから、ボロ(ウンチ)もたっぷり。
      老いてなお、「パッパラ気質」も健在で、一人馬房や放牧場に取り残される
      ようなことがあればもう大騒ぎ!
      フガフガしながら、馬房で一人ピアッフェを繰り出します。


      さぁ、夕飼いの時間。厩に帰ろ。
      IMG_2659 (2)
      馬房には、おじさんお手製スペシャル夕飼いが既に用意されています。


      おじさんの言うことは、なんでもよく聞くDD。
      IMG_2660 (2)
      広い放牧地にいても、おじさんの口笛で飛んでくるほど。


      本当に「無事是名馬」を地でいく馬でした。
      入厩してまもない頃、もともと持っていた蟻洞が悪化し、重度の蹄葉炎を起こして
      獣医さんと装蹄師さんのお世話になった他は、(ちなみに4か月程度で完治)、
      定期予防接種以外に医療チームのお世話になることなく、貧乏オーナーは
      本当に助かりました。(もちろん牧場の手厚い管理あればこそ!!)
      削蹄は、おじさんが確かな技術で対応くださり、DDの白蹄は
      いつもすっきりキレイでした。

      本当に、私もDDも素晴らしい環境に恵まれた幸運者です。
      おかげさまでのどかで恵まれた環境の中、
      穏やかに余生を送らせてあげることができました。

      illust1935_thumb_20130406112228.gif


      DDは、2013年4月4日午後4時頃、永眠しました。

      同日午前2時頃、馬房で大きな物音がし、おじさんが駆けつけると
      DDが横たわっていたそうです。

      息子さんとなんとか立ち上がらせようと奮闘し、また
      DD自身も何度も何度も起き上がろうとがんばったものの、
      30歳の体は気力についていけませんでした。

      毎日欠かさずしていた放牧場での砂浴びを1月に入って
      しなくなったと聞きました。
      一度横になったら最後、自力で立ち上がれないことをわかって
      いたように思う、とおじさん。
      砂浴びをしなくなったDDを見て、(この夏を越せるかどうか・・・)
      何心そんな気持でいたそうです。

      当のDDは、その後も相変わらず食欲旺盛、風邪一つひかず、
      元気いっぱいに放牧生活を謳歌していましたが、ここ2日
      続いた雨で馬房生活が続き、立ち疲れた足を休めようと
      横になったのかもしれません。


      4時半に電話を受け、東京から急いで駆けつけた私は、数時間後
      DDを安楽死することを決めました。
      強心剤注射やその他延命処置は望みませんでした。
      それらを行ったところで、DDが元の生活に戻ることはもう無理だと
      私にもはっきり見て取れたからです。

      息づかいや表情に、フィジカルな苦しみ・痛みがあるようには感じられず、
      腸の動く音もしっかり聞こえてきます。
      つい先ほどしたと思われるボロは、いつもどおりとってもよいものでした。
      生きる気力は衰えず、目には力がありました。
      ガンガンガン!馬房の壁を力強く蹴ります、何度も何度も。
      後肢の蹴りの強さに、さすが元馬場馬だ、と思いました。

      この歳まで病気一つせずがんばってきたのだから、このまま
      自然に逝かせてやれないものか・・・最初はそんな気持ちでした。
      でも、何度も何度も立ち上がろうと四肢をバタバタさせるDDの姿に
      馬にとって「起立できない」状況がどれほどのストレスか思い至り
      早く解放してあげよう、と心を決めました。
      といいつつ、必死にもがくDDの傍らで、何もできずにただ声をかけることしか
      できない状況が辛かっただけなのかもしれません。

      7年間、可愛がってくれたおじさん、おばさん夫妻と私に見守られ、
      DDは麻酔その他薬剤により息絶えました。苦しみは一瞬でした。


      DDは生きたかったのだと思います。
      それにストップをかけたのは私です。
      思うところは、たくさんあります。
      でも、もし私が自分の決断を悔いたりしたら、
      DDは浮かばれない、そう思うようにしています。

      仕事を言い訳にお世話は何もかもおじさん任せで、めったに会いにも来ない
      無責任オーナーでしたが、DDは紛れもなく私の馬でした。
      生まれてはじめて、大切な動物の最期に立ち会うことができました。
      でもやはり、命ある間にしてあげられたことがすべてなのだ、と
      動かなくなったDDの馬体を拭きながら後悔を噛みしめました。


      翌日の朝、おじさん、おばさん、息子さん、お嫁さん、
      家族総出でDDを見送ってくださいました。

      驚いたことに、DDの馬体には擦れてできた擦り傷も、皮膚の破れも全くなく
      綺麗な体だったそうです。
      四肢に腫れもなく、すっきりしていて、数日前に削蹄したばかりの蹄も
      とてもきれいでした。
      最後のボロも、本当にいつもどおり良いもので、疝痛がなかった証拠だと
      みなさん涙しつつ安堵されていました。

      最後の最後まで、本当にあっぱれな馬でした。
      ヒト年齢に換算すれば100歳近い高齢馬でしたが、けっして
      ヨボヨボのおじいちゃんホースではありませんでした。

      「気の若さ、強さがあったからこそ、ここまで元気に長生きできたのでしょう。」

      最後の処置をしてくださった獣医さんの言葉です。


      どうです、私の馬ってすごいでしょう!!


      そんな気持ちで今日の記事を書きました。

      IMG_7155 (2)
      クラブを転々とする間に、馬の健康手帳が2度紛失。
      この生年月日も不確かなもの。




      誠に勝手ながら、メール、お電話、郵送問わず一切のお悔やみを
      ご遠慮させていただきます。
      そのかわり、生前のDDをご存じの方にお願いです。
      ごくごくたまにでも、元気なDDの姿やエピソードを
      そっと思い出していただけると、これほど嬉しいことはありません。
      きっとそれがDDの、最高の供養になるような気がしています。


      最後に、DDに愛情と関心をお寄せくださったすべての方に、
      心から感謝申し上げます。

      With+DD_convert_20100729124924_20130406102525.jpg









      12 : 00 : 24 | お馬さんの話題 | page top
      <<前のページ | ホーム | 次のページ>>