おやすみ、なっちゃん・・・・
      2015 / 12 / 05 ( Sat )
      なち君は、若かりし頃はどっしり体躯の16歳の紀州犬。

      「寄らば切るぞ!キリッ」と凛々しい日本犬男子だったそう。


      日本犬仲間のみーちゃん&大ちゃんママのご紹介で、
      私がなち君とはじめて会ったのは、2ヶ月前。


      立て続けに大きな病に見舞われ、かなり体重が減ったとはいえ、
      少しの介添えがあれば、自分のお口でごはんを食べ、オシッコ、ウンチ、歩くことも
      できました。

      お仕事を抱えつつ、常にきめ細かなお世話を続けていらしたご家族と
      トレーナーさんたちの献身と努力に支えられていたことはもちろんのこと、
      やはりなち君の、日本犬らしい凛然とした芯の強さあればこそかな・・・と感じました。




      私自身は、あまり頻繁にはお世話に伺うことができませんでしたが、
      先日、急遽代打でなち君宅に出向きました。


      朝、トレーナーさんに公園でしっかりウォーキングさせてもらったなち君は、
      それは気持ち良さそうにスヤスヤ寝ていました。

      ぽかぽか柔らかい時間に包まれていました。。

      1時間ほど経った頃、なち君がお目覚めしたらすぐにあげられるようにと、
      缶詰めの湯煎の準備をしに、キッチンへ立ちました。

      ふと振り返ると、あれほどスヤスヤモードだったはずのなち君が、
      むくり頭をあげ、こちらを見ています。


      なっちゃーん、大丈夫。
      いるよ、いるからねー!



      なち君に聞こえるよう、キッチンから大きな声で呼びかけました。
      何度も、何度も。


      なんともいえずいとおしく、そしてちょっとせつない気持ちになりました。


      その日は、ごはんをパクパク平らげた後も、ウォン、ウォン吠え続けて
      何を試みてもなかなか寝てくれません。

      万策尽きた私は、試しにサンルームの小窓を開け、
      ぽかぽか日差しが降り注ぐベッドの上になち君を誘導。
      なち君の隣に私も寝そべって、お腹をぽんぽん軽く叩き続けました。

      ぽんぽんぽんぽん・・・・・


      まろやかな陽光の中、眠くなったようでとうとうコテンと寝始めてくれました。


      私はその後もしばらく隣に寝そべって、お腹ぽんぽんし続けました。

      (そういえばむずがる赤ちゃんをあやす時
       世のお母さんたちもこうしてぽんぽんしているよなぁ・・・・)なんて思いながら。



      (おやすみ、なっちゃん。

      ママさんがお戻りまで、そばにいるから大丈夫だよ。)



      お気に入りの枕にアゴを乗せてスヤスヤ寝入るなち君に、
      そう心の中で語りかけていたように思います。





      しばらく後、お帰りになったママさんの気配と声を察知したなち君の
      全神経が一瞬でママさんに向いたのがわかりました。

      キッチンに向かわれたママさんの気配を、耳をピン!と立て、
      全身で追っていました。
      もし自力で立つことができたなら、走りだせたなら、
      まっしぐらに駆け寄っていたはずです。

      おかえり!おかえり!!待ってたよー!!と。


      やっぱりご家族は違うんですね、とつぶやく私に、
      今の老いたなち君が、果たして家族をちゃんと識別しているのか
      疑わしい気がします、とママさん。


      なっちゃんに代わり、これだけは全否定しました。

      いいえ、わかってますよ!




      わかってるにきまってる。

      ね、なっちゃん。





      なち君は、昨日ママさんの腕の中で息を引き取りました。

      16歳。

      胃捻転、その後急性膵炎から奇跡的な復活を遂げた体力と

      芯の強さを備えたなち君。


      シビアな戦いに何度も挑まれた晩年。

      本当によく頑張りました。立派でした。

      誇り高い紀州犬の矜持をどこか感じさせる子でした。



      本当にお疲れさまね、なっちゃん。

      ゆっくりお休み・・・・。



      (追伸)

      お預かりで忙しい私に代わり、多々なち君のお世話をサポート
      してくださったSさんに心から感謝いたします。

      ご自身の介護経験を踏まえ、私以上にきめ細やかに
      お世話にあたってくださいました。
      本当にお世話になりどうもありがとうございました。


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