You changed me.
      2014 / 10 / 22 ( Wed )

      「ほら、これさいとーさんがくれた眼鏡ケース。」



      お通夜のあと、奥様から馬のプリント柄の眼鏡ケースを
      差し出されても、はじめはピンときませんでした。


      ああ、そうだ。
      だいぶ前にお誕生日にプレゼントしたことがあったっけ。


      差し上げた側はすっかり忘れ去っていた、その眼鏡ケースを、
      持ち主が何年も大切に日々愛用くださっていたことを
      その日はじめて知りました。



      先月ご挨拶に伺った際、遺影の前に置かれた、
      見覚えのあるマグカップに目が行きました。

      それは、以前私がお誕生日プレゼントに差し上げたもの。

      寝そべる仔馬の写真、その裏にはこう書かれてあります。


      If there are no horses in heaven...I'm not going.
      もし天国に馬がいないなら、オレは天国にゃいかねーよ。



      この方にぴったり!と思い即決で買い求めたものでしたが、
      こちらも大切に毎日愛用くださっていたとのこと。





      私は確信しています。

      もし天国が存在するなら、
      そこが、善良なるものが迎え入れられる場所であるなら、
      この方は、迷わず超特急の直行便で行かれたはず、と。

      そしてあちらで再び、愛してやまない馬たちに囲まれ
      忙しくも嬉々として世話に明け暮れる日々を送っておられるだろう、と。


      3851935285_6babd074de.jpg
      [photo by Matteo Molteni]

      血統や品種、美醜を問わず、どの馬にも惜しみない愛情を
      注ぎ続けた生涯でした。
      半世紀以上にわたり、毎日骨身を惜しまず馬たちのために体を動かしました。
      とりわけ難治性のケガを抱えたり、高齢な馬を抱えたオーナーは、
      どれほど救われたかわかりません。
      正真正銘、稀代のホースマンでした。
      稀有な存在でした。
      もう二度と、私はこれほどの方とは巡り会えないでしょう。

      馬が導いてくれたご縁にただただ感謝。



      You changed me.


      いつの日か、そう胸をはって報告できるように。





      440364805_91b1736947.jpg
      [photo by xan latta]

      きっと再び馬の背にまたがっておられるだろうな。






      6075210344_8f51af5f59.jpg
      [photo by helga tawil souri]

      私の犬も、一緒だといいけれど。




      敬愛する稀代の馬好きの四十九日に寄せて。




      (おまけ)

      IMGP0952.jpg

      いただいたキャンドルを灯しました。
      あたたかな優しい灯りがゆらり、ゆらり。


      16 : 28 : 13 | つぶやき | page top
      | ホーム |