犬と急性膵炎 (ぼたんちゃん闘病の記録)
      2014 / 07 / 29 ( Tue )
      愛犬ぼたんちゃんを急性膵炎で亡くされた、せれままさんが
      ご自身のブログに急性膵炎の治療と経過を詳しく記述くださっています。
      大変参考になると感じ、ご本人のご了解をいただき、
      全文転載させていただきました。
      多くの方に、ご一読いただけましたら幸いです。
      (※お写真は、全てせれままさんのブログより拝借いたしました。)

      せれままさん、どうもありがとうございます。

      せれママさんのブログ:
      (現) ちなせれ絵日記(FC2ブログ)
      (旧) ちなせれ絵日記(アセラブログ)
          ※旧ブログに、ぼたんちゃんの闘病記録が掲載されています。



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      夢でもしあえたら


      夢で見たいと思っていても現れないものですね。

      でも会ったら目覚めたときがつらくなってしまうから、
      飼い主孝行なぼたんはしばらく現れないかもしれません。

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      昨日、病院に行って担当医のお話を聞きました。

      ぼたんは亡くなったとき、剖検をお願いしていたので
      その結果を聞きにいったのです。

      病名は急性膵炎。
      直接の死因はDIC(播種性血管内凝固)とそれに伴う
      MOF(多臓器不全:腎不全、肝不全、呼吸器不全)。
      最終的には肺出血により呼吸機能停止により死亡となりました。

      染色による組織細胞診の結果は少し待たなければいけませんが、
      急性膵炎の診断基準は満たしており、
      検査データはそれらを裏付けるものでした。
      死因についてはこれで確定ということになります。

      急性膵炎が何故起きたのかは、仮説ではありますが
      1つは胆嚢炎による可能性があります。

      解剖した際、胆嚢が破裂していたのです。
      ただ胆嚢に炎症が以前からあり、それが急性憎悪したために
      それが膵炎に結びついたかというとそれは不明だそう。
      胆嚢そのものが悪い場合は、多くは胆石があり胆道をふさいでしまうか、
      胆嚢と膵臓を結ぶ吻合部に逆流させるような器質的な問題を
      以前から抱えていたという可能性がありますが、
      それらを裏付ける要素は、死亡時検索で見つけることが
      出来なかったそうです。

      胆嚢炎が以前から起きていれば多少なりと、消化障害が
      起きてもおかしくはないのですが、ぼたんは福々しくこの夏体重を
      増やし入院当初は栄養が十分確保されていたことを考えると、
      起きたとしてもごく最近のものか、膵炎の発症とほぼ同時ぐらいか、
      膵炎が引き金となって吻合部で逆流を起こし進行したのか、
      わかりませんという説明でした。

      ただ胆嚢が破裂したことにより膵炎が急速に悪化してしまったのは
      間違いないそう。
      胆嚢の形が不明瞭であり、ダメージを受けているのは入院2日目の
      エコーでわかってはいましたが、摘出に踏み切るには腎不全が
      進行しすぎており麻酔が適用にならなかったのです。
      腎機能が回復したら内視鏡を使って外科処置を施したほうが良いというのは
      見舞いに行ったとき同意していましたが、結局どうすることも出来ませんでした。

      とりあえずその場で出来る処置として経皮的ドレーンを設置して
      貯留している液を排出することと、血液透析が行えない犬として
      最善の処置であるCAPD(腹膜透析)を留置すること、
      これらの提案は全て同意しました。

      「もっと早い段階で見つけてあげられてたら・・・」と
      思わず言ってしまいましたが、先生は首をふり、臓器の状態を見る限り
      極めて急速に進行した様子だから無理だっただろうとの返事でした。
      急性膵炎の起きる原因の半分は特発性でわからないことが多いのです。

      後悔にまみれている飼い主に、これ以上負担をかけまいという
      気遣いかもしれません。

      また膵炎になるきっかけの1つに異物(農薬などの劇薬や異物)の
      摂取があります。
      始終ひっつき虫で足元をうろうろしており、草を食べる習慣も
      無かったぼたんには考えにくいことです。

      また留守中はケージに入れていますから、人知れず家庭用洗剤や
      殺虫剤などを飲んだというのも考えにくい。
      結局やはり原因は不明ということになりそうです。

      急性膵炎は特定疾患に指定されており、致死率が高く治療は難しく
      高度で迅速な対応が必要とされます。
      人はアルコールによるものが多いのですが、アルコール摂取しない
      犬にとっても特別珍しい病気ではありません。

      ぼたんの体調変化に気づいた8日水曜日の朝で、
      亡くなったのは10日金曜日正午過ぎ。本当に急展開でした。

      今当時のことを振り返るのは辛いのですが、いつか3日間の記録を残そうと思います。

      どなたかのお役にたつこともあるかもしれません。

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      入院1日目


      ぼたんが逝って3週間。

      まだ私自身の中では受け入れがたい気持ちでいっぱいです。
      もっと早く気づいてやれなかったのか、何とか救命できなかったのか。
      もっと毎日心を砕いていれば、不調を気づいたのではないのだろうか?
      思わない日はありません。

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      遊ぶのが大好きなぼたん、どんな暑い日でも走り回ってました。




      ぼたんの病名は急性膵炎です。
      膵炎の痛みは麻酔を使ってコントロールするほどひどいものだそうですが、
      ぼたんは私が見ている限り痛そうなそぶりは微塵も見せませんでした。

      ぼたんは、火曜日は普通に走りまわって遊んでいたし、
      オヤツもご飯もいつも通りあっという間に平らげたのです。
      この時点で何か症状が出ていれば良かったのですが、
      今思い出しても何も普段と違う動作は思い出せません。

      ぼたんの不調に気づいたのは水曜日の朝で、吐瀉物がケージにありました。
      極めて胃腸が丈夫な犬なので珍しいなと思いました。
      でも朝の散歩はいつものように元気にボール投げを催促し、
      運動は普段通りの姿でしたが最後に戻ってくるとき、スピードが落ちたので、
      疲れてるのかもと思いました。

      念のためその朝の給餌はストップし、ぶどう糖のカケラを2つだけ
      オヤツかわりに置いておきました。
      上腹部を触ると張っているように思えたので、
      早めに帰宅して病院に連れていこうと思いながら出かけました。

      上腹部のハリが気になったので早目に帰宅したのですが、
      玄関扉を開けるとワンワン騒ぎ、ブンブンと勢いよく尻尾をふったぼたんが居ました。
      もう元気になったのかなあ?でもやはりケージには吐いた痕があり、
      お腹を触ると腹部の硬ばりは朝より広がっている様子でした。

      イレウス(腸閉塞)だったりすると怖いから、診てもらおう。
      ぼたんはいつものようにお気に入りの毛布を持って
      ダイちゃんと勢いよく引っ張りっこしていましたが、すぐ病院へ。

      車に乗せるとき、いつもならスマートにシュッと小さいケージに
      飛び込むのですが、動作が若干もたっとしたので、
      見た目より悪いかもしれないな。。。という気がしました。


      病院へ行く途中にも嘔吐し、扉を開くとケージの中はプールのよう。
      今まで見たこともないほど激しいものです。

      受付で申し出ると、すぐ診察室へ。
      血液検査と単純レントゲン撮影の結果を見た瞬間、目の前が真っ暗になりました。

      素人目にもはっきりわかるほど、とてつもなく状態が悪いのです。
      レントゲンは真っ白で何をどうとったものかもさっぱりわからないほど。
      腹部から下肺野まで臓器なんて蔭も形も写りません。

      血液検査はどこもかしこも異常値だらけで、
      説明されるまでもなくアミラーゼの上昇、肝炎、腎不全を併発しており、
      それに伴い電解質異常、脱水、貧血、末梢血の異常、白血球の異常な増加、
      ひどい炎症反応が認められ、最早正常値に収まっている値は数えるほどでした。

      ぼたんはそれでも尻尾を振って笑ってましたが、立っているのが不思議なほど。
      他の犬のデータと取り間違ったのでは?と思ったぐらいです。
      私と先生の深刻な顔つきに影響されたのか、ペトッと身をすり寄せて座りました。

      血液検査の結果から導きだされた病名は急性膵炎。
      膵炎の予後は、炎症変化の広がりから、生命維持に必要な臓器を
      維持できるかどうかが問題です。
      検査結果では、既にぼたんは腎臓、肝臓、肺にダメージを受けています。
      これだけ広範囲に渡って冒されているとなると。。。
      嫌な予感が頭を過ぎりましたが、若いぼたんはまだ体力があるはず。

      現にぼたんには体重減少はなく、血中アルブミンは正常値を維持しています。
      DIC(播種性血管内凝固症候群 ※)の傾向はあるものの
      明確な症状は出ていません。
      ※DIC:急性膵炎などの合併症として、全身に微小血栓がつくられる病態
      腎臓の働きは落ちているはずですが来る途中も尿は出していたし、
      便もしたから消化管は動いています。肝機能障害による黄疸も出ていません。

      今から散歩ゆくんだよね、早く帰ろうよ?という顔でこちらを見ていましたが、
      この結果で連れ帰ることは不可能です。
      急性膵炎の治療は刻々と変化する病態に併せて積極的な治療を行うことこそが
      唯一救命の手段です。ためらっている余地は1分だってありません。
      今晩連れ帰って休ませてやるより、輸液管理を今すぐスタートするべきです。

      出来るだけ早く見舞いに来ることを約束し、先生からは朝でも昼でも
      時間がとれるときは病院へ電話して、何時でも容態を聞いてくださいと言われました。
      容態の急変、エコー検査の結果によりERCP(内視鏡下の摘出)もあり得るので
      連絡がとれるようにして欲しい。万が一の際は、救命措置のため連絡が後回しに
      なることも有り得ることを確認し帰りました。

      病院を出るとき、ぼたんが抗議のためワンワン吼える声が聞こえました。
      これで良かったのだろうか?明日また生きてるぼたんに会えるのだろうか?
      夜中にだって急変する可能性だってあるのです。
      データは何時どんなことが起きてもおかしくない状態を示していました。
      連れ帰っては救えるものも救えないのです。
      治療が奏功することを、もうただ祈るだけでした。

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      入院2日目

      命というものは儚いからこそ尊く厳かで美しい

      トーマス・マンの名言です。

      短い命だったけど精いっぱい生きたぼたんは尊かったと思います。
      だからあんなにいつも光り輝くような笑顔をしていたのかもしれません。

      だからぼたんの最期の軌跡をちゃんと残そうと思います。

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      昨晩入院させたぼたんが気になりますが、電話がないのは
      少なくとも急変が無かったということですから、ちょっと良いしるしです。

      昨晩から輸液ははじまっているはずですから、脱水症状はとれるでしょう。
      少しは楽になると良いのですが。

      昼休みに病院に電話を入れて症状を聞きました。
      残念ながら朝とったデータは、昨晩よりも悪化しており、
      腎機能不全により乏尿の症状が出てきたとのこと。
      朝から20㎜リットルしか出ていないのです。
      昨日見たクレアチニンとBUNの値から考えれば仕方がないでしょう。
      それに対しては効き目の高い利尿剤にかえ、点滴を増やして対応するとのこと。

      またエコーにより、腎臓、肝臓などの臓器は確認したが、
      そちらには外部損傷は見られない。
      ただ胆嚢の印影に欠損が見られるため、穿孔または破裂が考えられるから、
      取り除くためにERCP(内視鏡手術)を考えておいて欲しいという説明でした。

      膵液は通常では不活性な状態にあり、膵管を通って十二指腸乳頭に到って
      胆汁などと混じりそこで消化酵素として活性化するのですが、
      何らかの刺激で膵液が消化酵素として活性化されてしまうのが
      膵炎という病態です。
      周辺腹部のみに炎症が留まるものから、遠隔臓器にまで炎症が飛び火する
      重症急性膵炎まで様々なパターンがあります。

      残念なことにぼたんは全身に炎症が広がっているSIRS:全身性炎症反応症候群
      (SARS肺炎とは異なる)という状態で、見つかったときにはもう複合臓器が
      障害されている状態でした。

      ただ難治性ではありますが、回復できる見込みが全くないわけではありません。
      多臓器が機能しなくなってしまうのは、急な浸襲に対し臓器が自己防衛のため
      機能を閉じてしまっていることが多いのです。

      慢性疾患と違い、急性の場合は原因となる炎症臓器をコントロールすることが
      出来れば可逆性があるのです。

      胆嚢が破裂または穿孔している場合は、膵炎が胆嚢の通過障害または
      胆嚢炎よって引き起こされているかもしれないので、取り除いてしまえば、
      それ以上反応は起こらず炎症が広がることを抑えることが出来る可能性があります。

      胆嚢は肝臓から出る酵素を一時的に溜める器官ですから、取り除いても
      生命は維持することが可能です。

      2時間後、勤務先に病院から電話があり、腎機能不全により麻酔手術を行うと
      覚醒しない可能性が高いため、開腹も内視鏡での手術は適応できないとのこと。
      今出来ることとして、腹膜還流(腹膜透析)と、局所麻酔下でドレナージ
      (貯留している体液を管を通して排出すること)を行い全身状態の改善に努めるという説明。
      腎機能が落ちると、体外に毒素を排出できないので使える抗生物質や薬剤も
      限られてしまいます。少しでも全身状況を良くするにはもう透析しかありません。

      少しでも改善が見られれば良いのだけど。。。一縷の望みを託し治療に同意。

      会社が終りしだい病院へ。
      ぼたんは尻尾をパタパタ振りながら歩いてきました。
      幾つか管がぶら下がっているはずなのでガラス越しの対面になるだろうと
      予測していたのですが、一旦抜いてくれたようです。
      新たに設置されたドレーンだけがぶら下がってました。
      出されたデータを見ると、治療はほとんど効果は上っておらず、
      悪化の一途を辿っているのがわかりました。

      それでもぼたんはパタパタ尻尾を振り、いつものように擦り寄ってきました。
      私が来たからもう帰れると思ったのでしょう。
      戸口の前に座ってじっとこちらを見ています。
      「大変だったね」といって撫でると笑って尻尾を振りました。

      腹膜還流が施行されていましたが、まだ効果は現れていないとのこと。
      出血傾向が強まっているので、今後は消化管からの出血、
      神経症状にも注意してゆくという話でした。

      とにもかくにも生きているぼたんに会えたのは幸いです。
      透析がはじまれば腎臓の負担が減り、残存機能の回復が見込めます。
      腎臓が回復すれば少なくとも、毒素排泄がされるので今より改善されるはず。

      肝機能障害もひどくなってはいましたが、肝臓は予備能力の高い臓器です。
      多少ダメージを受けても、急性なら一時期のショックを乗り切れば回復の
      機会がないとはいえません。
      何とか悪い中でも良い方へ向かう材料を探しました。

      ただ出血傾向(DIC)が強くなっていることは出血しやすい上、一度出血
      すると止血ができないということ。血中酸素濃度も落ちてきていました。
      何もかも生命を維持するシステム、全てが崩壊しかかっていました。
      明日またぼたんに会えるだろうか?

      涙が出そうになりましたが、私が信じなければぼたんだって頑張れません。
      何時までも触れていたかったけど、長く外に居ると危険です。
      「次は一緒に帰ろうね」と言って、ぼたんから離れました。
      5分ほどの対面でぼたんは看護士さんに抱え上げられ、連れていかれました。
      昨日はワンワン吼えて抗議したけど、今回は諦めたかのように大人しく退場
      しました。

      明日は朝から夫が会社を休んで、ぼたんを面会することになっています。
      今日のように一人ぼっちではありません。ストレスも多少なりと軽減される
      でしょう。

      私からはもう先生に対して何も言うことがありませんでした。

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      入院3日目


      上を向いて歩こう 涙がこぼれないように

      思い出す 秋の日 一人ぼっちの夜

      悲しみは 星のかげに 悲しみは 月のかげに (作詞 永六輔)

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      ぼたんが入院した日もそうだったが、その夜もまんじりとせず目が覚めた。

      夫が急遽休暇をとって家に居てくれることになったので、
      少し安心して会社に行くことが出来た。

      家族の姿を朝から見れば、ぼたんも少し元気が出るだろう。

      会社の時計がじりじりと時を刻むのを見ながらつらつら考える。
      もう会っている頃だろうか?
      透析の効果は出ているだろうか?
      昨日よりは元気だろうか?
      夕方会えるだろうか?

      お昼時間になるのを待って、携帯に連絡。



      「ぼたんはどうだった?」
      「思ったより元気そうだった」

      「透析のおかげで今朝は150mmほど尿が出てるんだって」
      「良かった。BUN(尿素窒素)とクレアチニンの値は?」

      「尿素窒素は少し下がってる、クレアチニンは上ってる。
       肝機能は昨日より悪くなってるみたいだ、
       でも透析が上手くいってるから先生が希望が持てるって」

      そうか、良かった。腹膜透析は血液透析が出来ない犬にとって腎不全の最終手段だ。
      全く尿が出ない状態に陥った犬に未来はない。

      クレアチニンが上っているということは腎不全は進行しているということ。
      BUNが下がっているということは透析の効果があって
      少しづつでも体外に毒素が排出出来ているということだ。

      ただぼたんは急性ショックによる腎不全であり、慢性ではない。
      膵炎が治まれば、回復する可能性はある。
      肝不全も、慢性化したものではない。急性期を乗り越えることが出来れば・・・

      急いで仕事を終えて、夕方二人でぼたんに会いに行こう。
      きっと昨日より元気になるだろう。

      少しだけ希望が見え、ミスタードーナツに行ったら店内商品が
      100円均一だったこともあって少し多めに買った。
      夫も疲れてるだろうから、甘いものを食べながら見舞いの話をしよう。
      なんてのんびり考えながら。

      その電話から30分後、病院から電話があった。

      「ぼたんちゃん、急変しました」

      うそ、30分前には明るい兆しが見えたという話をしたばかりだ。

      「夫が家に居るので、そちらにすぐ伺いますから」というと電話が切れ、
      夫から「すぐ病院に向かう」と電話が入った。

      うそだ。うそだ。そんなにすぐ逝くわけがない。
      せめて今日の夕方まで。
      一緒に帰ると約束したのだから。
      忠義なぼたんが私の居ない間に、遠くへ逝くなんて、ありえない。

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      15分後、肺出血による呼吸不全で亡くなったという電話が入った。

      帰ってきたぼたんの体は丁寧に拭ってあったけど、ところどころに
      思わぬところに血しぶきの跡があった。

      DICが進んでいたから、どこの部位で出血してもおかしくなかったのだが、
      呼吸器はやはり致命的だ。
      SIRS(全身性炎症反応症候群)の中でも特に急性の急性肺障害(ALIまたはARDSと呼ばれる)は
      発症してまうと治療が難しいと言われいる。
      臨終の場に居合わせた夫の話では、大量の喀血で辺り一面血だらけだったらしい。

      今後の医学のために協力して欲しいということだったので解剖を承諾した。

      あまりにも急な展開だったので、私自身も病態がよくわからなかったから
      きちんとした説明を受けたかった。

      剖検結果は以前記録したとおりです。

      帰宅すると動かなくなったぼたんが待っていた。

      一緒に帰ろうって言ったのに何故待っててくれなかったんだろう。

      何かの間違いじゃないか、ぼたんはまだ入院してるんじゃないのか、
      あの子は昨日まであんなに元気だったじゃないか。
      動かないぼたんを見てもしばらく現実感が無かった。

      その後は、自分が何か見逃したんじゃないのか、
      何故もっと早く見つけられなかったのか、
      他にも治療があったんじゃないのか、という自責と後悔ばかりが続いた。

      このごろは、医療機関は精一杯のことをしてくれたし、
      自分も家族も出来る限りのことをした、どうしようもなかったんじゃないか、
      という無力感と諦念に変わりつつある。

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      病理組織診断書


      1カ月たってぼたんの病理結果が出た。


      採取した臓器切片標本からはいずれも腫瘍や細菌感染は無かった。

      胆嚢 全層性壊死および出血
      肝臓 中程度 肝細胞空胞変性(軽度胆汁うっ滞)
      腎臓 散在性間質出血
      膵臓 急性膵臓壊死 出血


      胆管梗塞による膵炎か、膵炎による胆管梗塞か、どちらが先かは不明だそうです。
      梗塞の原因となったのは血栓で、DIC(播種性血管内凝固)が背景にありますが、
      他にも血管炎、心臓疾患など様々な原因で梗塞が起きるので
      原因の特定までには至らなかったと説明されています。

      多臓器不全(肝不全、腎不全、肺出血)状態に早々に陥ったのは
      DICが原因だったのではないかということでした。
      全ての臓器切片には好中球、マクロファージの浸潤があるので、
      全身性炎症症候群という状態にあったのは間違いないでしょう。
      脾臓と肺の切片がないのが少し残念です。

      標本を見る限りでは何もかも突発的に起こったようです。
      長い間苦しんでいたのを見過ごしていた…という可能性は
      低いようなのでその点は少し安堵しました。
      でもDICを引き起こす要素として、膵炎はもちろんあるのですが、
      他にも脱水とかがあるそう。

      夏の暑い間、アジリティの練習時、水分は練習の合間を見て
      摂取させるようにしていたけど、あまり飲みたがらないときもあったので
      もっとマメにやったほうが良かったのかな。。。

      ケージには給水ボトルがついているけど、たまに暑いときは
      帰宅すると空になっていることもあったからそれがダメだったのだろうか、
      などと考えてしまいました。

      今日はぼたんの月命日。

      たまたまぼたんが入院する直前、朝食べていたオヤツを
      パパが買ってきたので備えました。

      到らない飼い主でごめんね。
      でもうちに生まれて、一緒に過ごした日々にはすごく感謝してます。

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      (セレナママと。)






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      またいつかどんな姿で出会うかわからないけど御縁があるように。



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