夜間緊急時に備え
      2013 / 01 / 21 ( Mon )
      実は今日、お客様のわんちゃんを連れて2件通院しました。


      こちらは、定期処置ため、夕方タクシーで病院に向かうジャネットちゃん。
      IMG_5066 (2)
      おめめパッチリでとっても器量良しのキャバリアちゃん

      この日は、ママが用意くださった移動用のバッグにちょこんと収まり、
      私の膝の上で、落ち着いてお外を眺めていました。
      (その隙に、横顔をこっそりパシャ
      昨日はママにうんと「いいこいいこ」してもらったかな?




      もう1件は早朝でした。

      3時過ぎ、お泊り中のわんちゃんに異変が・・・。

      いつもなら、お気に入りの場所で、ぐーすかぴーの時間帯です。
      ところが、その時は一か所にじっとしていられず、ソワソワ
      落ち着きがありません。
      いつものように私のお布団の中に入ってきても、またすぐ出ていく、
      の繰り返し。うーむ、おかしい・・・。
      試しに大好物のおやつの袋を見せても、反応いまひとつ。
      そのうち小刻みな震えと、おじぎのポーズが見られたため、
      ママの携帯にTELしました。


      すぐにママからかかりつけの病院にお電話いただき、
      私が病院に連れていくことに。
      その日は主治医がお休みのため、当直されていた副院長が
      診察くださるとのこと。

      しん、とまだ静まった早朝の住宅街をタクシーで抜け、
      病院に到着すると、その子をいつも担当してくださる動物看護士さんが
      まっさきにお出迎えしてくれました。

      診察室に入ると、当直医の副院長さんが嫌な顔一つせず、
      丁寧に診察してくださいました。

      診察結果は、寒さで持病の脊髄の痛みが出たのだろう、とのことで、
      いつもの痛み止めと抗生剤を注射いただき、ホテルへ戻りました。
      ホテルへ戻ると、すぐお気に入りの場所で寝る態勢をとってくれた姿に、
      ようやく胸をなでおろしました。

      このわんちゃんの場合は、背中の痛みから連動して腹痛、慢性膵炎に
      至るケースが極めて多いため、至急治療いただけて本当に助かりました。

      今回改めて夜間救急対応いただける病院のありがたさ
      を痛感しました。



      私は以前、「よい獣医師 10の要件」と題してコラムにて
      自説をご披露したことがあります。
      その要件の一つに、「夜間救急受け入れ体勢がある」を入れました。 


      それなのに・・・・私はあろうことか、自分の犬の生死がかかった
      最も重大な局面で、最も重要なこの点を確認しませんでした。
      結果、最愛の犬に非常に苦しい時間を強いてしまいました。
      この後悔が、私から消え去ることは一生ありません。


      確かに前日は当直医がいて、夜間に診察いただけました。

      が、翌日は何度電話をしても、応答なし。

      「今夜は当直医がいます。」

      前日院長からその説明を受けた時、では明日は?明後日は?
      当直医は毎日いるのか??一番要の点を確認せず、自分に
      都合よく解釈し、安心して帰宅した自分のミスを私は一生許しません。


      動物は、思わぬ時間帯に変調をきたすことがあります。
      中には一分一秒を争う緊急事態もすくなくないでしょう。

      ですから、どうかどうかみなさんには、一件でもいい、
      自宅から30分以内に通院可能な距離で、
      緊急時にはいつでも夜間救急診察いただける病院を
      確保しておいていただきたいと切に願います。



      確かにリサーチには手間も時間も多少のお金もかかります。
      (これはと思った病院には、リサーチ通院が必要となるため)
      でもそれは愛する動物が元気にしている今だからできること
      重い病気を抱える子や、高齢犬をリサーチ通院に同伴することは、
      リスクが大きいと私は思います。

      まずはかかりつけの病院に「もし夜遅く、急変した場合は
      どうすればよいのでしょうか?」と確認されることをおすすめします。
      (恐らく多くの方がなさっているとは思いますが)


      わたしたちの愛する動物たちの命は、考えている以上に脆く、儚いものです。
      そして、おそらく一度きりの生・・・。



      私はベリーの一件後、もし新たに犬を迎え入れるなら、
      夜間救急病院または体制が充実している東京に生活の場を移そうと
      決めました。
      住環境は、決して良いとはいえません。
      けれど、いざという時の安心には代えられないです・・・。


      最後にもう一度お願いします。

      大切な動物の万が一の事態に備えて、
      今から夜間緊急時の搬送先のアテを確保してあげてください。



      ドイツの名宰相ビスマルクの言葉として流布されている格言
      「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」


      みなさまには、どうか他者の経験(=歴史)に学ぶ賢者であってほしいと
      愚者の極みの私は切に願う次第です。

      FH010028 (2)
      Maverick(愛称ベリー)2004.1.29-2010.10.2

      この子を介護の末家で看取ることが、私の最大の目標でした。

      いつも、心に。





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