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      しあわせもの
      2011 / 09 / 02 ( Fri )
      偶然お会いした見ず知らずの方と、なにげなくお話していて、

      (あ、あなたは、ワタシ!?)

      と思ってしまうこと、ありませんか?


      先月、ベニーを連れて出かけた夕刻の代々木公園で、元気な
      ジャックラッセル君を連れた初老の男性に声をかけられました。


      「大型犬は、やっぱりいいなぁ・・・・」


      伺うと、その方は50年以上G.シェパード一筋でいらしたのだとか。
      4年前、5代目の愛犬を癌により7歳で亡くし塞ぎこんでいたところ、
      息子さんの勧めで全く違う小型犬種のジャックラッセルを迎え入れた
      のだそうです。


      「もちろん、この子も可愛いよ。
       でも・・・一度シェパードを飼ってしまうと・・・・・。
       全然違うからね、やっぱり・・・。
       4年経った今でも、先代の犬を思い出すと、涙が出てしまってね。
       これまで飼ったシェパード5頭の中でも、一番よくできた子だったから。
       本当に、素晴らしい犬だった。」


      そういって、ちょっと気まずそうに携帯の待ち受け画面を
      見せてくださいました。


      穏やかで優しい顔立ちの、堂々たる体躯のシェパード君。
      おうちの池をパトロールしているところなのでしょう。


      新しい犬との生活に踏み出し4年が経っても、いまだ先代犬の写真を
      携帯の待ち受けにしているこの男性の気持ち・想いが、私には痛い
      ほどわかりました。
      このシェパード君は、男性にとって唯一無二の特別な相棒
      だったんだなぁ・・・。

      携帯をじっと見つめる男性に、自分を見る気がしました。
      たとえ、同じ犬種、同じ毛色、近い血筋の犬を新たに迎え入れても、
      うん、やっぱり違うんだなぁ・・・。


      おじさん、私たちは、お互い、最愛の犬を早くに亡くしてしまった。
      その喪失感は何をもってしても完全に埋めることはできないけれど、
      私たちは、やっぱり幸せ者ですよ。
      この短い人生の中で、とびきり素晴らしい犬とめぐり合い、
      共に暮らせたのだから。


      本当は、こう言葉をかけたかったのですけれど、その時はただ
      「わかります・・・よくわかります・・・」と繰り返すのが精一杯でした。


      この種の友情は、二度とは得難いものだ。
      樫の木を植えて、すぐその葉かげに憩おうとしてもそれは無理だ。
                     
               サン・テクジュペリ 「人間の土地」 より




      おじさん、いつかまたひょっこりお会いできるかな?
      自慢のジョン君のお話、聞かせてくださいね。

      IMG_4452 (2)

               小さな心に いつでも
               しあわせな秋は あふれてる
               風と良く晴れた空と
               あたたかい思い出と
                  
                        「小さな木の実」より
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