夢のあとに
      2010 / 11 / 29 ( Mon )
      きのう、ランチに出向いたレストランで、
      やさしいサプライズに出くわしました。

      お隣の席のご年配の女性に、レストランオーナーから
      お祝いのメッセージ入りデザートと贈り物が手渡されました。
      心から嬉しそうな女性を、ニコニコ優しく見守る息子さんたち。

      「今日は何のお祝いですか?」

      近くのテーブルから声がかかりました。

      「今日は、私の退院祝いなんです。」


      ごく自然に、周囲から「おめでとうございます!」と声があがります。

      「ありがとうございます。」

      みんな笑顔でした。

      おもむろに、近くのテーブルでお食事をされていた若い女性
      二人がそっと立ち上がりました。

      「退院のお祝いに一曲演奏させてください。」

      お二人は、若きチェリストとピアニスト。

      隠れ家のような、こじんまりしたレストランでの
      思わぬ演奏会に、レストランスタッフも、お客さんも、
      みんな静かに耳を傾けました。

      女性に捧げられた曲は「夢のあとに」

      弦の上で、チェロの弓がゆっくり引かれた瞬間、

      (あ・・・)

      それは、私がよく好んで聴いていた曲でした。
      そして、その曲がもともとフォーレの歌曲だった
      ことをはじめて知りました。
      チェリストが歌詞の内容を教えてくださいました。

      愛しい恋人と夢で会った。
      目覚めると彼女はいない。
      もう一度、夢の中でもいいから会いたい。

      そんな内容とのこと。


      正直まいった。
      まいったよ、ベリー。
      _berry1.jpg


      チェロの美しく、深い音色に涙がとめどなく流れ
      穏やかで心地よい時間に身をひたしました。

      この日の贈り物を、忘れまい。
      粋な退院祝いに、感謝と喜びでいっぱいの
      女性の輝くような笑顔と共に。



          夢のあとに  (Après un rêve )
               
                       作曲:ガブリエル・フォーレ
                       詩: ロマン・ビュシーヌ


      まどろみの中、君の姿を見た
      幸せを、燃え上がる幻影をぼくは夢見てた
      君の瞳は優しく、君の声は澄んでいて
      君は光り輝いてた、朝焼けに照らされる空のように

      君はぼくを呼び、そしてぼくは地上を離れて
      君と一緒に光に向かい飛び立った
      空はぼくたちのために雲の扉を開き
      ぼくたちは見た、見知らぬ神々しい光を

      ああ、ああ、夢からの悲しい目覚め
      夜よ!ぼくにお前の作ったあの人のまぼろしを返してくれ
      戻れ、戻ってくれ、素敵な人よ
      戻れ、おお、神秘に満ちた夜よ


      以下は、ご参考までに。


      チェロによる「夢のあとに」

      Youtubeにアップされたチェロの演奏の中で、
      個人的に一番惹かれた演奏です。



      コントラルト(低いアルト)歌手のナタリー・シュトゥッツマン
      による「夢のあとに」







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